人事部の施策と連動した必然性のある運用が効果
導入にあたっての方針は2点。①人事部の現行制度・施策と連動させ、必然性のある運用を行うこと、そして②人材育成の課題抽出と対策に結果を活用するということだったとのこと。具体的には、部門責任者が作成する「教育計画書」に診断結果を添付し、社員の目標設定のメンテナンスとOJTの参考資料としている。キャリアデザイン時に、社員が自分自身の診断結果を見ながら目標とする職種とそのレベルを記入し、上司と相談していることもITSSが実効を上げる重要なポイントであるとのこと。
人材育成の課題と対策
必要人材の分析や要員構成などが見えてきた
例えば、特定職種の人材は充足しているものの、必要レベルに達していないなどの具体的な問題点もあぶりだされ、レベルアップの施策が必要だということが明確になったという。ビジネス目標の達成に必要な職種レベルの人材戦略、育成や調達が妥当性を持って想定できるというのは大きな成果だ。「継続して診断を行っていると、毎年の社員のレベルが0.1ポイントずつぐらい上がっています。まずは社員の技術力の底上げという目標は着実に社員に理解されつつありますね。また、診断を受けてもらうときに役割のモデルとして職種を認識してもらうことで、次第に適切な職種を選択できるようになってきました。」(南部氏)「組織力を強化するためには、個の力を強く」という社の意思は明確に社員に伝わり、実現しつつあるようだ。これからも継続的な活用情報を期待できそうだ。
Company Profile
TIS株式会社
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人事、評価、採用から人材育成、エンジニアの育成まで、「人」にかかわるすべての業務を担当している。ITSSやエンジニアの育成のための体制や制度などの「仕組み」づくりは、中でも重要な仕事のひとつである。 |
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