iSRF設立趣旨

特定非営利活動法人 ITスキル研究フォーラムは、IT人材の高度化とIT産業の競争力強化に貢献するために設立されました。

 IT(情報システムや組み込みソフトウェア)が、個人の生活や企業の活動、そして社会全体において、大きな役割を果たしていることは論を要しません。しかしながら特に日本において、ITを構築、提供、運用、保守する、IT人材やIT企業を取り巻く環境は厳しさを増す一方です。景気低迷に伴うIT投資の凍結や削減、クラウドコンピューティングなどITを変革する波、中国やアジア、インドなどへのオフショアリングの進展などがその要因とされますが、本当にそうでしょうか?

 我々、ITスキル研究フォーラムは、必ずしもそういった要因だけが問題ではないと考えています。むしろ高等教育機関におけるIT人材教育の不備、年功制を色濃く残したIT企業における人材評価制度、あるいはアイデアや知恵は無料と考えスキルや技術力をきちんと評価しない社会風土などの方が、より大きな問題と考えられるのではないでしょうか。

 そうではなく、発注者側、採用する側が優秀なIT人材やIT企業をきちんと評価・処遇する。そうなれば、IT人材は自律的にスキルを高めるべく努力し、また生き生きと働くようになる。勝ち残るのは優秀な人材を擁するIT企業であり、ユーザー企業はその恩恵を受ける。大前提となるのは「スキルや技術力、人材などの可視化」である――。

 こうした考えの下、ITスキル研究フォーラムは、過去8年間にわたってITエンジニアのスキルやIT企業の提供価値を可視化するべく、様々な活動を展開してきました。ITスキル標準に基づく個々のエンジニアのスキル診断やIT企業全体のエンジニアのスキルレベル把握、情報系大学院生における大学院入学時と卒業時のスキルレベルの可視化などは、その一例です。

 そのような活動をさらに強化・拡充するため、2010年4月1日、ITスキル研究フォーラムはNPO法人に改組いたしました。これまで同様に経産省や情報処理推進機構(IPA)、情報サービス産業協会(JISA)、日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)などIT人材育成に取り組む機構・諸団体や企業と協調するのはもちろん、NPO法人化を機に分科会や研究会なども設置する計画です。

 IT関連企業の人事・教育のご担当者・責任者、人材育成に責任を持つプロジェクトマネジャー、一般企業の情報システム責任者の方などには、これを機会にぜひITスキル研究フォーラムにご入会いただけますよう、お願いいたします。
2010年4月1日
特定非営利活動法人 ITスキル研究フォーラム(iSRF)
理事長 田口 潤