人材育成コラム

リレーコラム

2013/11/14 (第45回)

虫ビジネスが面白い

ITスキル研究フォーラム 理事
NECソフト 技術統括部 エグゼクティブエキスパート

福嶋 義弘

 最近好んで視聴しているテレビ番組に、日曜日の朝7時30分からTBSで放映されている「がっちりマンデー」がある。「日曜日に勉強!月曜から実践!」をコンセプトに、日本の儲かっている企業や人に話を聞き、ビジネスのアイデアを楽しく知ることができる番組である。日曜日の朝早くであるが隠れ視聴者も多いのではないかと思う。

 今回は、今年の9月8日に「虫ビジネス」をテーマに放映された番組の一部を紹介する。
 虫といえば子供の頃、夏休みにトンボ、セミ、クワガタやカブトムシを追いかけた記憶が思い出される。そんな虫の生体に着目し、ビジネスに繋げる人々がいるとの興味深い内容であった。登場する虫はトンボ、タマムシ、ヒカリコメツキムシ、蚊である。

 まず、大空を自由自在に飛ぶトンボ。例えば、飛行機が飛ぶ原理は翼の形にあることはご存じだろう。翼の上部が山のような形になっており、前方より強い風が流れると、下部と上部で空気の流れに差ができる。当然、上部を通る風が山の形になっているぶん遠回りする。遠回りのぶん薄くなり、薄い方に羽根が引き寄せられ機体が浮く訳である。ただ、この仕組みで飛ばすためには、相当のスピードが必要になる。トンボの羽根は4枚で、表面は薄く凹凸がある。その凹凸毎に、先ほど説明した原理を使い風の流れをコントロールし揚力をつけているのである。この原理を応用することにより、探索飛行ロボットやわずかな風で回るため風力発電が実現可能になった。さらに、音の静かなプラズマクラスター空気清浄機のファンにも応用できるようである。

 次は、「玉虫色の〜」のタマムシである。タマムシの体の表面は多層膜構造になっており、見る角度により光が反射する膜が変わり色が異なって見えている。その原理を応用し、ステンレスの表面に薬品により酸化発色の膜を作り膜の厚さを作り分けることで、光に反射が変わり違った色に見える。従来の塗装と比べ、錆びにくい、着色していないので剥げないなどの効果がある。そのため医療機器、食品器材などに安全に使用できる。将来は玉虫色の電車、自動車が登場する可能性がある。少し怪しい乗り物になるかもしれないが・・・。

 その他、ヒカリコメツキムシはホタル以上に発光する中南米に生息する虫で、この発光物質をガン細胞の認識画像に使う研究がされている。また、蚊の針先の研究から痛みのない注射針の開発を行った企業などが紹介された。

 経済産業省やIPAは、ITを活用し他分野との融合をはかり、新規イノベーションを起こす融合IT人材の育成を推進している。イノベーションの種は色々なところにあるようである。

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